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講演会参加レポート:RSウイルス「母子免疫」ワクチンを、わかりやすく
2026年2月15日(日) 「RSウイルス母子免疫ワクチンフォーラム(ファイザー)」に参加し、“生まれた瞬間から赤ちゃんの未来を守る” という視点で、RSウイルス対策の最新情報を改めて整理してきました。
( 3月中に接種する方の公費償還払についても追記しました。2026/03/02時点 )
写真は演者の種部先生です。私の同郷で産婦人科医でありながら富山県議会議員も務めておられます。

今回の大きなトピックが、2026年4月から妊婦さん向けRSワクチン(アブリスボ)が公費(定期接種)扱いになることです。追記として3月中も対象者は償還払いて続きを行えば実質は無料公費対応になります。
「気になってはいるけど、結局なにが大事?」「いつ打つのがいい?」という疑問が残りやすいテーマなので、患者さん向けにポイントをまとめます。
・RSウイルスって、なぜ“赤ちゃんに”注意が必要?
RSウイルスは、咳・鼻水など“普通の風邪”みたいに始まることも多い一方で、低月齢(特に生後6か月くらいまで)の赤ちゃんは重症化しやすく、細気管支炎や肺炎で入院が必要になることがあります。
赤ちゃんは気道が細く、免疫も未熟なので、同じウイルスでも影響が大きく出やすいんですね。

・「母子免疫ワクチン」って何をするの?
妊娠中にお母さんがワクチン接種をすると、体の中で作られた抗体の一部が胎盤を通して赤ちゃんへ移行し、生まれた後しばらく赤ちゃんを守る——これが母子免疫です。
つまり、赤ちゃん自身がまだ接種できない時期に、“先回りの防御”を作る考え方です。
・2026年4月から「公費(定期接種)」で受けられます。
自治体からも案内が出ており、2026年4月1日から妊婦さんへのRS母子免疫ワクチン定期接種が開始、対象条件の範囲で費用は基本無料となります。
※実施医療機関や手続き(予診票など)は自治体ごとに運用があるため、詳細はお住まいの自治体・かかりつけ
で確認してください。
※重要
2026年4月1日より接種日時点で川崎市に住民登録のある、妊娠28週0日~36週6日の妊婦の方は当院にて無料でRSウイルスのワクチン接種が可能です。
里帰り分娩予定の方は川崎市以外での接種は公費無料になりませんので帰省前の30〜34週頃に接種をされることをお勧めします。
2026年4月以降住民票が川崎市以外での妊婦健診でご通院の方は、当院でも任意接種が受けられますが、事前にお住まいの地域にご確認いただき、対象であればお受けいたします。
川崎市の方で他の自治体で受けられたい場合も事前申請が必要 (ネット申請可能)となりますのでご注意下さい。
・いつ打つのがいい?(重要ポイント)
定期接種の対象は、原則として
妊娠28週0日〜36週6日(接種日の週数基準)です。
さらに大切なのが、
「接種後14日以内に出生した場合の有効性は確立していない」という注意点。
つまり、早産リスクや予定帝王切開などがある方は、“いつ出産になってもおかしくない”前提で逆算して、余裕を持って相談するのが現実的です。
・安全性、副反応は?
一般に、ワクチン後は 注射部位の痛み・腫れ、だるさ、頭痛、筋肉痛、発熱などが起こりえます(多くは一過性)。自治体案内でも副反応として整理されています。
不安が強い方、妊娠高血圧症候群のリスクなど背景がある方は、必ず主治医と相談しながら判断しましょう。
・「打った方がいい?」迷ったときの考え方
迷うポイントはだいたいここに集約されます。
- 赤ちゃんを守りたい気持ちは強い(でも初めてのことで不安)
- “いつ打つか”の最適化が難しい(予定日・早産リスク・里帰り等)
- 2026年4月以降は制度が整うので、接種のハードル(費用面)が下がる
・結論としては、
妊娠週数が対象に入ったら、健診のタイミングで「いつ打つのが一番リスクが少ないか」を一緒に決めるのが一番スムーズです。
産後にできる対策もセットで(家族全体で守る)
ワクチンは強力な選択肢ですが、赤ちゃんを守るためには「家庭内の持ち込み」を減らす基本策も効きます。
- 兄姉・ご家族の咳鼻水がある時期は、距離と衛生管理を強化
- 手洗い・換気・抱っこ前の手指ケア
- 流行期は人混みの時間帯を少し避ける(無理のない範囲で)
「ワクチン+生活対策」で、守りはさらに堅くなります。
最後に:4月からの定期接種化は“赤ちゃんの医療”の前進
今回のフォーラム参加を通じて、RS対策は「知っているつもり」でも、制度・接種時期・注意点まで含めて整理すると、患者さんの安心につながると強く感じました。
2026年4月から公費化されることで、必要な方がより選びやすくなります。
もし妊婦健診で
「RSワクチン、私は対象?」「いつ打つのがいい?」
と思ったら、遠慮なく相談してください。“赤ちゃんがいちばん弱い時期”を、いちばん守りやすくするために、一緒に最適時期を決めていきましょう。
RSウイルス母子免疫ワクチン(アブリスボ)
Q1. RSウイルスってどんな病気?なぜ赤ちゃんが心配なの?
A. RSウイルスは乳幼児に多い呼吸器感染症で、鼻水・咳など“かぜ”のように始まりますが、**生後早い赤ちゃんほど重症化(細気管支炎・肺炎)**しやすく、入院が必要になることがあります。赤ちゃんを守るために、事前の予防が大切です。
Q2. 妊娠中に打つRSワクチン(母子免疫)って何がいいの?
A. 妊娠中にお母さんが接種すると、作られた抗体が胎盤を通して赤ちゃんへ移行し、生まれた直後から赤ちゃんをRSウイルスから守る効果が期待できます。特に赤ちゃんが弱い「生後まもない時期」を守れる点が大きなメリットです。
Q3. こすぎレディースクリニック以外に通院中ですが、RSワクチンだけこちらで接種できますか?
A. はい、可能です。
接種日時点で川崎市に住民登録がある方であれば、当院でRSワクチンのみの接種をお受けいただけます。通院先が別の医療機関でも問題ありません。
Q4. 公費(無料)で接種できる条件はありますか?
A. はい。2026年4月1日より、接種日時点で川崎市に住民登録のある、妊娠28週0日~36週6日の妊婦さんは、当院にて無料(公費)でRSウイルスワクチン接種が可能です。
※対象週数外の場合は公費適用外となります。
Q5. 里帰り分娩の予定です。どこで、いつ打つのがいいですか?
A. 川崎市以外で接種すると公費(無料)にならないため、里帰り分娩予定の方は、帰省前に川崎市内での接種をおすすめします。
目安としては、スケジュールに余裕を持って妊娠30〜34週頃に接種しておくと安心です(帰省時期・健診間隔に合わせて調整します)。
更新日:
2026年3月2日
2026年4月3日
こすぎレディースクリニック(川崎市中原区武蔵小杉の産婦人科)
院長 椎名 邦彦
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