
目次
武蔵小杉・川崎市でHPVワクチンの定期接種をご希望の方へ。小学6年生相当〜高校1年生相当の女子は公費無料で接種できます。接種回数、費用、副反応、名古屋スタディについて医師がわかりやすく解説します。
【2026年6月28日更新】
川崎市のHPVワクチン「キャッチアップ接種」の無料制度および経過措置は、2026年3月31日をもって終了しました。
キャッチアップ接種は、HPVワクチンの積極的勧奨が差し控えられていた時期に接種機会を逃した方を対象に実施されていた制度です。対象年齢にあてはまり、2025年3月31日までに1回以上接種していた方については、2026年3月31日まで残りの接種を公費で受けられる経過措置が設けられていましたが、現在は終了しています。
一方で、小学6年生相当から高校1年生相当の女子を対象としたHPVワクチンの定期接種は、現在も継続されています。
子宮頸がん予防(HPV)ワクチンの定期接種対象者
川崎市では、12歳となる日の属する年度の初日から16歳となる日の属する年度の末日までの間にある女子、つまり小学校6年生相当から高校1年生相当の女子が、HPVワクチン定期接種の対象です。
接種回数について
現在、公費による定期接種で使用されるワクチンは、9価ワクチンのシルガード9です。接種回数は、初回接種時の年齢によって異なります。

- 1回目の接種時点で15歳未満の場合は、原則として2回接種です。
- 1回目の接種時点で15歳以上の場合は、原則として3回接種です。
接種を希望される方へ
HPVワクチンは、接種完了までに一定の期間が必要です。高校1年生相当の方は、公費接種の対象期間を過ぎると自費接種になる可能性がありますので、接種を希望される場合は早めのご相談をおすすめします。
こすぎレディースクリニックでは、HPVワクチンの接種をご希望の方に対応しております。ワクチンはお一人ごとに確認・準備が必要なため、ご予約はお電話にて承っております。
対象の方は、接種の機会を逃さないよう、早めのご確認・ご予約をおすすめします。
対象年齢に該当する方、過去の接種歴が分からない方、接種スケジュールについて相談したい方は、お気軽にご相談ください。
ご注意ください
現在の住民票が川崎市外にある場合は、川崎市の無料制度は使えません。
予防接種の助成は、住民票のある自治体の制度で受けることになります。転居された方は、
お住まいの自治体の案内をご確認ください。
HPVワクチンの効果と副反応について
HPVワクチンは、子宮頸がんの主な原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)への感染を予防するためのワクチンです。 現在、小学校6年生相当から高校1年生相当の女子は、予防接種法に基づく定期接種として、公費でHPVワクチンを接種できます。
2026年4月以降、公費で受けられるHPVワクチンは9価ワクチンの「シルガード9」となっています。 9価HPVワクチンは、子宮頸がんの原因となりやすいHPV16型・18型に加え、31型・33型・45型・52型・58型の感染を防ぎ、 子宮頸がんの原因の80〜90%を防ぐとされています。
副反応が心配な方へ:名古屋スタディについて
HPVワクチンについては、接種後に「しびれ」「歩行困難」「不随意運動」「広い範囲の痛み」など、いわゆる「多様な症状」が報告されたことがあり、 保護者の方が不安を感じるのは自然なことです。
一方で、名古屋市で行われた大規模疫学調査、いわゆる「名古屋スタディ」では、 1994年4月2日から2001年4月1日生まれの名古屋市在住女性71,177人を対象に調査が行われ、 29,846人の回答が解析されました。
その結果、調査対象となった24項目の接種後症状について、 HPVワクチンを接種した方で症状の発生が有意に増加した項目は認められませんでした。
つまり、しびれや歩行困難などの症状を訴える方が存在することは大切に受け止める必要がありますが、 これらの症状はHPVワクチンを受けていない同年代の方にも一定数みられており、 現時点で「HPVワクチン接種との因果関係が証明された」とはいえません。
ただし、接種後に強い痛み、しびれ、脱力、歩行のしづらさ、長く続く体調不良などが出た場合には、我慢せず、速やかに接種を受けた医療機関へご相談ください。
HPVワクチン よくある質問
Q1. HPVワクチンは無料で受けられますか?
A. 川崎市に住民票があり、小学校6年生相当から高校1年生相当の女子に該当する方は、 定期接種として公費でHPVワクチンを接種できます。 対象年齢を過ぎた方も接種自体は可能ですが、定期接種の対象外となるため、原則として自費接種になります。
Q2. HPVワクチンは任意接種ですか?定期接種ですか?
A. 小学校6年生相当から高校1年生相当の女子は、任意接種ではなく、予防接種法に基づく定期接種として公費で受けられます。 ただし、接種は強制ではありません。 ワクチンの効果と副反応について十分に理解したうえで、ご本人と保護者の方の意思に基づいて接種を受けていただくものです。
Q3. HPVワクチンは何回接種しますか?
A. 接種回数は、1回目の接種を受ける年齢によって異なります。
- 1回目の接種時点で15歳未満の場合:原則として2回接種
- 1回目の接種時点で15歳以上の場合:原則として3回接種
高校1年生相当の方は、公費で接種できる期間が限られています。 接種完了までに一定の期間が必要なため、接種を希望される場合は早めのご相談をおすすめします。
Q4. HPVワクチンの副反応にはどのようなものがありますか?
A. HPVワクチンは筋肉注射のため、接種した部位の痛み、腫れ、赤みが比較的よくみられます。 接種部位の痛みは50%以上の頻度で起こるとされていますが、多くは数日程度でおさまります。
そのほか、発熱、頭痛、めまい、気分不快、注射への不安や緊張をきっかけとした失神が起こることがあります。 失神による転倒を防ぐため、接種後30分程度は院内で安静にして様子を見ることが大切です。
Q5. しびれや歩行困難などの副反応が心配です。
A. HPVワクチン接種後に、しびれ、脱力、歩行困難、不随意運動、広い範囲の痛みなどが報告されたことがあります。 これらは「多様な症状」と呼ばれ、機能性身体症状として考えられているものもあります。
名古屋市で行われた約3万人規模の大規模疫学調査では、24項目の接種後症状について、 HPVワクチン接種者で有意な発生増加は認められませんでした。 また、同年代のHPVワクチン未接種者にも、同様の症状を有する方が一定数存在することが明らかになっています。
当院では、副反応への不安がある方にも、接種前にワクチンの効果とリスクを丁寧にご説明いたします。 接種後に気になる症状が出た場合は、以降の接種を中止・延期することも可能ですので、早めにご相談ください。
接種後に注意すること
接種直後は、注射による痛みや緊張をきっかけに気分が悪くなったり、まれに失神したりすることがあります。 接種後30分ほどは、急に立ち上がらず、院内で安静にして様子を見ましょう。
接種当日は、激しい運動は避け、接種部位を清潔に保ってください。 高熱、けいれん、長く続く強い痛み、強いしびれ、脱力、歩行のしづらさなどがある場合は、速やかに医師の診察を受けてください。
参考: 厚生労働省 HPVワクチンに関するQ&A、 川崎市 HPVワクチン定期予防接種について、 Suzuki S, Hosono A. Results of the Nagoya study. Papillomavirus Research. 2018
院長より
HPVワクチンは、対象年齢の方に対して公費で接種できる任意接種ではなく定期接種です。
子宮頸がんは、HPVワクチンと子宮頸がん検診によって予防・早期発見が期待できる病気です。
特にHPVワクチンは、将来の子宮頸がん予防につながる重要な選択肢のひとつです。
保護者の皆さまには、お子さまの将来の健康を守るために、対象期間内での接種をぜひ前向きにご検討いただければと思います。
一人でも多くの方が正しい情報に基づいてHPVワクチンを接種され、将来的な子宮頸がんの減少につながることを願っております。
こすぎレディースクリニック(川崎市中原区武蔵小杉の産婦人科)
院長 椎名 邦彦
2026年6月18日 定期接種内容更新
2026年6月19日 定期接種スケジュール画像設定、院長コメント追記
2026/06/28 副反応 Q &A追加
子宮頸がん予防(HPV)ワクチン/武蔵小杉 /中原区/川崎市/産婦人科



